分離と精製

【混合物と純物質】

 1種類の物質でできているものを〔 純物質 〕,2種類以上の純物質が混ざっているものを〔 混合物 〕という。

 

例題 次の物質のから混合物であるものをすべて選べ。

 ① アンモニア水  ② 二酸化炭素  ③ 塩化ナトリウム水溶液  ④ 鉄  ⑤ 塩化カルシウム  ⑥ 酸化鉄  

⑦ 空気  ⑧ 石油




①,③,⑦,⑧

 ① アンモニアと水  ② 二酸化炭素のみ  ③ 塩化ナトリウムと水  ④ 鉄のみ  ⑤ 塩化カルシウムのみ  

⑥ 酸化鉄のみ  ⑦ 窒素(80%)と酸素(20%)  ⑧ 重油,軽油,ガソリン,灯油などからなる

 

  注意:例)酸化鉄 … 酸素原子と鉄原子が結合して1つになっている。酸素と鉄が混ざったものではない。

 

【分離と精製】

 混合物から純物質を取り出すことを〔 分離 〕という。また,分離した物質に少量含まれる他の物質(不純物)を取り除き,物質の純度を高めることを〔 精製 〕という。

 分離・精製には,〔 ろ過 〕,〔 蒸留 〕,〔 再結晶 〕などの方法が用いられる。

 

例題 次の分離・精製を行うにはどのような方法が適当か,理由とともに述べよ。

(1) 食塩水の中から水を取り出す。

(2) 砂の入った水を砂と水に分ける。

(3) 少量の硫酸銅を含んだ硝酸カリウム水溶液から,硝酸カリウムを取り出す。

 

(1) 蒸留 食塩が水に溶け込んでいるので,食塩と水の沸点の差を利用するため。

(2) ろ過 砂は水に溶けないから。(左下図)

(3) 再結晶 硫酸銅は少量なので,水溶液を冷やしても溶けきれる(析出しない)ため。(右下図)